■融資のリスク■3つのリスクの種類
Kivaが行っているサービスは「融資」ですが、私達が融資したお金が銀行に預けているのと同じように必ず100%の割合で戻ってくるわけではありません。Kivaは返済率約98%(2009年12月1日現在)と高水準を保っていますが、融資したお金が戻ってこないリスクもあります。
Kivaは以下のようにリスクについて説明しています。
Kivaを通した貧困層への融資には3つのリスクがあります。
Kivaを通した融資のなかで債務不履行率は1.3%と比較的良好です。
しかし、この結果は未来の返済を保証するものではありません。
融資をする際、皆さんのお金が全てあるいは一部返済されないという可能性もあります。
いくつかのリスクがあることを理解し、返済リスクと社会的価値の観点から皆さんにとって適した融資の仕方を見つけてください。
1、途上国の起業家のリスク
途上国にいる起業家達はKivaのWebサイトに掲載されるまでにNGOなどの各フィールドパートナーによって選抜されています。フィールドパートナーは融資を希望する起業家の過去の返済歴、村での評判、ビジネスアイデアなどを考慮し融資できるかを判断しています。しかし下記のような数多くの要因が債務不履行を引き起こす可能性があります。
考えられるリスク
・ビジネスリスク(収穫量の減少など)
・健康リスク(HIV、マラリアなど)
・その他(窃盗、学費など)
2、フィールドパートナーのリスク
皆さんが途上国の起業家に融資を行うと、Kivaは皆さんの融資を管理、運営するフィールドパートナーに資金を送ります。
この仲介によって融資が効果的に使われ、返済される一方で以下のように新たなリスクが生じます。
・破産(フィールドパートナーが破産し、融資を回収できなくなる可能性)
・不正(スタッフが着服する可能性があります)
・不十分な運営(起業家の選抜や返済の回収において粗雑な方法が取られる可能性)
皆さんがリスクを査定できるように、Kivaは一つ星から五つ星でフィールドパートナーを評価しています。
3、国別のリスク
国際的な融資をする場合、国際情勢などのマクロなリスクが伴う恐れがあります。
・ 経済(貨幣価値の急落など)
・ 政治(Kivaが融資を行っているアフガニスタン、イラク、その他の不安定な地域では中央政府の政策転換によって資金の回収、送金にリスクが生じます。)
・ 自然(津波や洪水などの災害が資金の回収を妨げる可能性があります。)
このようなリスクを十分に考慮した上で、融資を行ってください。
皆さんの融資が途上国の起業家の可能性を広げる結果となることをお祈りします。
実際に融資を行うには、「あなたにもできること」のページをご覧ください。
◆Kivaの返済システムについて
Kivaの返済方法は、フィールドパートナー(MFI)が、レンダーが投資した事業家から集めた返済額を正確に反映するようデザインされています。
フィールドパートナーがKivaのサイトに借り手の融資申し込みを掲載する際に、返済予定日と借り手にローンが支払われる日時をセットします。この返済スケジュールは、毎月、四半期、ローン期間の最後に一括して、事業家の返済方法を最も正確に反映します。
フィールドパートナーは、予定されている返済金が実際に集まったかどうかをその月の末までにKivaに連絡する義務があります。この情報が全て届いた時点で、Kivaはフィールドパートナーにその月集めた返済額の請求書を発行します。
迅速に対応するため、そして外国間での電子送金の件数を減らすために、Kivaは相殺請求システムを活用しています。つまり所定の月にフィールドパートナーがKivaのレンダーに払うべき返済金額から、フィールドパートナーがKivaのサイトで事業家のために集めた投資額を差し引きます。
もしその残高がプラスであれば、フィールドパートナーが支払う以上にお金を集められたという意味で、その資金を使って、レンダーのアカウントに返済されます。
もし残高がマイナスであれば、フィールドパートナーがKivaにその残高を30日の間に送金します。Kivaに送金が届いた時点で、レンダーのアカウントに返済されます。
レンダーのKivaアカウントに返済が行われた時点で、その資金を再融資、Kivaの運営費に寄付、ギフト券の購入、PayPalで払い戻しのどれかができます。
なぜ全ての返済予定日が月の15日ですか?
月末ごとにKivaはフィールドパートナーに借り手から返済金を集めたかどうかの情報提供を求めます。月末以降、15日間の猶予期間があります。
この15日の猶予期間後、集めたと示している返済金をパートナーに請求します。レンダーのアカウントに返済金を入金できるように、フィールドパートナーはそれから30日の間にKivaに送金します。
例えば、フィールドパートナーが最初の借り手の返済日を1月10日とサイトに掲載していれば、1月31日までに返済されたかどうかをKivaに通知するよう求められています。そして、2月15日(猶予期間の最後)にその返済額の請求書をKivaからフィールドパートナーに発行します。フィールドパートナーは、3月15日までにKivaへの送金がなされなかった際には、KIVAのサイト上に返済が滞っていると、掲載することになります。
*Special Thanks: 返済に関する翻訳は「豊かさガイド」にご協力頂きました。
■融資の実例■途上国の起業家たちの声
場所:カンボジア王国・Siem Reap Province
起業家:Check Men
彼女は4人の子ども持つ母親であり、夫は漁師で彼女は路上で魚を販売しています。
彼女は、当初、村を訪れた役員から融資の際の利息が低いのを聞き、融資を受けることにしました。
そして、夫のために漁業用ネット、釣竿、さまざまな設備が完備されているボートを購入するため1,000ドル借りることにしました。
今では、以前よりも大量の魚を捕ることができるようになって、彼女がその魚を売っています。
結果的に、利益を伸ばすことができ、そのお金で子どもの教育費を支えています。
彼女ら夫婦は全てのレンダーとカンボジアの起業家を支援するこのシステムに感謝してくれています。
場所:タジキスタン共和国・ホジェンド
起業家:Mahbuba Abdusalomova
彼女は自分の村でパン屋として働いています。
自らパンを焼き、国産のパンであるlepeshkaを地元の市場で売っています。
事業を拡大するためにIMONから融資を受け、今では順調に売り上げを伸ばしています。
融資のおかげで彼女は事業拡大に成功し、今では最愛の子どもたちに教育を受けさせることができるようにもなりました。
融資という形で彼女を、家族を支えてくれたすべての人々に感謝するとともに、
今回の成功で自信を持つことができ明るい未来を信じることができるようになったと言ってくれました。
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